ソムリエ講座2期でご一緒したみなさん、『オリーブ2木の会』のブログが出来ました。
一緒にオリーブオイルの素晴らしさを発信しませんか。ご連絡お待ちしております。こちらまで。
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●オリーブオイルソムリエって何?と思ったら → (社)日本オリーブオイルソムリエ協会
2012年05月19日
ボリジを食す。
早いものでみどりの当月も下旬を迎えようとしている。
このところわたくしの畑では自然栽培のキヌサヤやピース、
小松菜に小カブが少量ながらも順調な収穫だ。
時節は野菜の端境期を脱して、ようやくわたくしの毎日の食卓に「晴れの日」が訪れた。
実は、畑の野菜がなくなる季節の変わり目の冬から今春まで、
食台に上る主たる惣菜はイモ類であった。
その訳は自給自足を公言した手前という事もある。
それに加えて、ご近所さんが軽トラでやって来てお芋さんと玉ねぎをドドドっと。
そのご厚意の大量の芋がまるで、
お茶碗を伏せたような讃岐の山姿風に形成した事に始まった。
おまけに仕事に追われ、足して思わぬ散財でひっ迫したふところに追われ
市場へ出向くのにも困難を極めたというところだ。
然るに当大局を乗り切るには、イモ食作戦に頼らざるに外ならない状況だったのである。
そこで、おとなりさんの「お芋さんの保管温度はオリーブに似て「10℃〜15℃」。
そして「芽が出る前に食すべし」というご教示の下、
ジャガイモ、サトイモ、サツマイモ類のあれこれを和洋中と手を変え品を変え、
油もエゴマにクルミにオリーブオイルとオメガ3・6・9をバランスよく摂取した。
言うまでもなくオリーブオイルはサツマイモケーキ・ジャガイモスープ・エビイモとタラの
「いもぼう」などイモとの相性はバツグンだ。
さて、そうこうしながら野菜のビタミン欠乏を防ぐべく
近隣の休耕地に自生するセリやノビル、
または庭で芽吹くタラにスカシユリ、ヨモギやツクシ、フキ・ツワにも力を借りた。
庭にはびこる草の毒もち以外は、あまねく胃袋に入ったと言っても過言ではない。
が、わたくしとて本物の野菜を喉元が欲する時もある。
かような時は、おとなりさんのハウスの前を往来し偶然装いバッタリ出会う、
といったシナリオの演出に力を入れた。
中には無念もあった。
それはクレソンだ。
この4文字の響きにアタマを過るのは、みどりの香り立つスープ。
近くの小川ではかのクレソンが水の流れに沿って悠々と自生している。
しかし、地元の人は目もくれぬ水面の草だ。
クレソンが自分の好物だとはいえ、
頬かぶりは手ぬぐいの、カマを片手に長靴姿の形で水草を刈り取る豪気な心臓を、
わたくしは持ち合わせてはいない。
さても、これまでの食生活を顧みると、イモよ、よくぞ私に尽くしてくれた。
イモ山が嵩を下げた分、わたくしの経済は上向いた。
その上、糖質を多く含み栄養価も高く胃腸の調整にもおおいに貢献してくれた。
その偉大なイモがゴロリとした見てくれと放屁にまつわる食物という理由だけで、
ファッショナブル性からほど遠く、
また世間から赤抜けないモノの代名詞で「イモ!」と嘲られていることを、
いまさらながら残念に思う。
ところで、産直市場にわたくしが待ちに待ったボリジの花がお目見した。
ボリジといえば青や白の花の色彩がまこと愛くるしいハーブだ。
とある本に、この花を聖母マリアの青い衣装を描くときの色見本にしたと載っていた。
まさしく花の青色は全く以って厳かで魅力的だ。
その花の美しさが買われてか、もっぱらケーキやサラダの飾りもの、
砂糖づけなどの活躍ぶりはご周知のとおりである。
一方、種から採れるボリジの精油も負けてはおらず
皮膚に良いとされるアロマテラピーの花形だ。
その脂肪酸はy-リノレン酸でオメガ6とある。
一方、同じリノレン酸でも亜麻仁油のα-リノレン酸はオメガ3。
同じリノレン酸でもαとyとでは大違いという辺りが浅学のわたくしにはオモシロイ。
想えばソムリエ講習時、油脂学はたいへん興味深い授業であった。
リノレン酸のこの不可解な辺りを今一度、学びたいものだ。
さて、そんな神秘さと有能さとが同居したボリジの花もこちら地元では、
菊などといった仏さま花と肩を並べて大束180円。
青い花に夢を見るボリジファンの諸君、これが田舎におけるボリジの現実だ。
そして美しきシチュエーションを破壊してすまないが、ボリジは煮つけが美味い。
生花をつまむと喉元から鼻孔にかけて独特の青々しい香が抜ける。
それは亜麻仁油やグリーンナッッオイルと同じような香気だ。
若干ではあるが生臭さのような気もする。
ところが一旦、出汁で煮つけるとそれが不思議な味わいになるところが愉快である。
いま、サカナは初ガツオ。
そのなまり節の煮汁をつかい適宜に切ったボリジをひと煮立ちさせる。
すると花の青色はそこそこ茜色のこみいった色目を呈し、
空洞の茎はこれまた複雑な食感の歯ごたえとなる。
食感・食味に個人の好みはさまざまなれど全体をおおうトゲトゲは独特の舌触りとなって、
神秘の花・ボリジがおつな付け合わせに変身するのだ。
2012年04月22日
アビーロ福岡 オリーブジャパン2012国際オリーブオイルコンテストにて金賞。
日本オリーブオイルソムリエ協会主催
オリーブジャパン 2012・国際オリーブオイルコンテストにて、
アビーロ福岡のイタリア産
「エクストラバージンオリーブオイル アンティーカ・ソルジェンテ」と
トルコ産「エクストラバージンオリーブオイル サヴランデレ」のふたつのオリーブオイルが
金賞の誉に輝きました。
たくさんの受賞者のみなさま、まことにおめでとうございます。
そしてイイジオリーブのミッション種も金賞です。
ありがとうございました。
2012年04月18日
日本初マルシェ型オリーブイベントOLIVE JAPAN 2012が始まります。
http://olivejapan.com/
オリーブオイルも音楽もその日の気分でお愉しみのみなさん。
お天気の良い日には、どちらもお伴にお外でごはんというのもいいですね。
塩ゆでしたフキの葉っぱで包んだおむすびを用意して、
苦めのオリーブオイルをちょこんとつけていただけばのど越しに春の息吹が訪れます。
きっと、そこに流れる旋律は風とたわむれながら陽の光に吸い込まれていくでしょう。
そこでおすすめブログはhttp://blog.excite.co.jp/ogawatakao/
そしてもう一つはhttp://www.jjazz.net
こちらジャズネットの「庭とご飯と音楽と」の吉原リエさんのコーナーでは、
オリーブオイルで味わう春先野菜と題した簡単レシピが
番組全体を軽快な味付けに仕上げています。
さて、さて、そのオリーブオイルの大イベント・オリーブジャパンのお知らせです。
http://olivejapan.com/
今週末の21日(土)・22日(日)の両日、二子玉川ライズ ガレリアで
日本初マルシェ型イベントのオリーブジャパンが催されます。
当日はオリーブオイルに精通の石田純一さんをオリーブ大使に、
世界のオリーブオイルコンテストの表彰式など素敵なイベントの目白押しです。
またマルシェでは国産小豆島エキストラバージンオリーブオイルはもとより、
各国有数の美味しいオリーブオイルが勢ぞろい。
オリーブにまつわる生活雑貨や苗木まですべてがそろうオリーブの祭典です。
春の週末を青々しい香りの世界で楽しんでみませんか。
2012年04月17日
オメガ9の花見会
アーモンドの花が咲き誇る庭の一角に仲間が集った。
「手作り料理1品持ち寄り」が原則の当会は、20数年ほど前にベストセラーになった桐島洋子氏 の著書、「聡明な女は料理がうまい」が底辺でありベースとなっている。
アグレッシブに仕事をする肝の据わった女性の足元にも及ばぬわたくし達。
しかし当日は各々の料理の腕前をお天道様の下に、デキない者も奮闘努力・悪戦苦闘で「出来る女」の尺度をはかる、出来ない女のための年に一度の春の祭典なのだ。
なんのこっちゃ
ところで、さて。
当地に移り住んだのは4年前。
オリーブの植樹の際にアーモンドとクルミを仲間に加えたところ、クルミは植えぬがよいとの指摘を受けた。
クルミの花粉はアレルギーの原因となるアレルゲンの持ち主であり、雑草や作物の成育を抑制する化学物質を放出するというのが理由らしい。
併せておどろいたのはクルミ産業の多い東信地方ではクルミ花粉症があるという事だ。
ゆえに、オリーブの木もクルミの花の顆粒で病気を引き起こす原因になりかねないということだった。
とはいえ、クルミの成分たるやビタミンEが含まれる上に、
一価不飽和脂肪酸のオメガ6とオメガ3の比率が4:1だというではないか。
これはバランスのとれた食品であり油脂好きにとっては願ってもない地産地消の賜物だろう。
しかも殻つきのクルミを手先で遊べば指先に走る毛細血管への刺激で、
ナンギなボケの防止に一役買うとある。
これはますます捨てがたい。
そこで、えいっ、とばかりに植え付け実行に踏み切ったのだった。
それから数年、花の見通しは皆無。
無肥料の土地だからか否かは不明だがまったく見当がつかないとぼやいていると、
あ〜らま。
剪定すると花はつかないよ、と教えられた。
しかもクルミはやっかいだから山に植えかえた方がいいと再度のご教授だった。
これではかわいいクルミちゃんはご難つづきの生活者ではないか。
以降、彼女の事は五里霧中である。
一方、美しアーモンド花。
こちらは繊細と可憐さを併せ持つ桃花と似て非なる大柄な様相が特徴である。
そんな花弁を愛でるこちらも充分の貫禄だ。
そのなみいる二の腕に混じり1名の雨オトコとうわさの高い輩が居て、
当日は花散り雨に見舞われないかと気を揉んだが春の陽光に恵まれたのだった。
面目一新、汚名返上。
気を良くした御仁は、はかなさをただよわせる和の趣とは若干、
異なるアーモンドの花の連写で自慢の腕を披露した。
アーモンドは次期に桃果とおぼしき果肉をつけて秋にはラグビーボール形に成熟して裂開。
油脂成分はオリーブオイルと同様の一価不飽和脂肪酸のオメガ9で体にいいよ、生でかじっておどろくことは種子の濃厚な味わい。
おお、そうだ、杏仁の味がするのだった。
と、わたくしのこんな説明に耳を傾ける名うてのカメラマンは、次回は種が弾け落ちるところを写してみたいもんだね、と一人はじけてみせた。
その時彼は、手前で咲き乱れる「ゴージャス・華」にシャッター音が向かないことで買っているヒンシュクと冷ややかな静寂感のまっただ中にいたのだったが、そのことに気づかずじまい。
後に春の嵐に見舞われ一人、大荒れの花見となった。
2012年03月31日
精進の山ザルとわたくし。
当月当初、ジャガイモの植え付け作業を終えた。
ほっと、一息入れていると農業生産者であり、
わたくしの自然栽培の師であるおとなりさんが大きな袋を抱えトコトコとやって来て、
「里芋は植え付け前の小一時間、ぬるま湯につけると芽出しがよくなります」
「植え時は4月後半、では健闘を」、の激励の言葉とかなりの量の里芋を置いて行ってくださった。
食材、ゲット。
タネイモとはいえ素性は自然農だ。
安心安全はお墨付きとばかり日々、食卓に供していたら
植え付け実行月を目前にして底をついてしまった。
茹でて荒くつぶした里芋に塩、白味噌にマヨネーズを加えて撹拌すると里芋サラダ。
もしくはフードプロセッサーにかけた玉ねぎやセロリにオリーブオイルと白醤油を少々、
これを里芋に、もてもてっと深く混ぜ合わせると里芋ディップの出来上がりだ。
ご飯に、バゲットに、打ってつけの簡単レシピが里芋の身上ゆえに、
タネイモは子孫を残すという「タネの使命と信条」から逸脱し本来の食せる正調・里芋に返った。
オリーブオイルに含まれるオレイン酸の胃酸分泌を調整する効能と
芋の滋養のおかげでわたくしの胃壁は修復され、
更に若返りの様相を呈したのは申し上げるまでもない。
かいつまんで言えば、
タネイモにまで手をつけるほどわたくしは芋には目が無い、とたったの一行で済む内容であった。
中でもとりわけサツマイモは、焼き芋一番、天婦羅二番、三時のおやつはふかし芋なのだ。
さて、うちのはす向かいに小さな芋畑がある。
そこの芋と一匹の山ザルとわたくしの一昨年の冬の出来事。
すでにサツマイモの収穫は終わっている時節だったが土中に掘り残しの芋が埋まっている事を、山ザルは野生ならではの嗅覚でそれを察知していたのだろう。
あろうことか庭に出たわたくしは、隣りの畑から芋を失敬したばかりらしき上機嫌のサルとばったり鉢合わせとなった。
その途端、わたくしの顎ははずれて全身が砕けた。
いま想えば猿の面は若く凛々しく山の猿集団に君臨するボスだ、といわんばかりだったような気がする。
猿としてのアイディンティティに溢れる表情とサツマイモを抱きかかえる幼児のような眼差しが
ちぐはぐだったような覚えもある。
わたくしの脳の中の何次元かに残る記憶は、今はもう揺らぎ始めている。
しかし里山とはいえ、我々の生活と隔絶された自然環境の中に生息するサルが敷地内に、
それも芋を引っ提げての参上は、鳥獣戯画図ではあるまいに現実的ではないし予想だにしない。
それだけに一瞬、置き石の如きこげ茶色の個体が目の前でにわかに動き出した時、
わたくしは両腕を天に突き上げたような格好で、ぎゃ、と叫んだまま足腰が萎えたのだった。
ところが恐怖はお互い様だったようだ。
猿もサルで現場からずらかるべく
踵を返そうとしたのか上体を雑巾絞りのようにねじった。
するとその瞬間、腕の中の芋が地面にゴロゴロッと転がり落ちたのだった。
きっと予期せぬ美女の出現で芋を抱える腕が震え思わずほどけてしまったのだろう。
ところが、よくよく目を凝らすと・・・
やはり一世一代の美玉ではないか。
しかるに、険悪そうな眉間でもって「アイタよ」、と舌うちをする表情を見せたかのようであった。
おまけに、かろうじて調達した食料を取り落とし猿はやけくそであったに違いない。
一方わたくしは、驚愕しながらも品性の無さから
滑り落ちるイモを目で追いかけていたがために、上を見上げた時はすでにサルのその姿はなかった。
地べたには置き土産がごろりんこ。
食べもの不足の山から腹をすかせて下りてきて、ようやくありついた食べ物であったろうに、と思うとひどく気が沈んだ。
しかしその一方で、足元に転がる芋に、ほくそ笑む自分が居た事は否めない。
翌日、単独行動をとるサルは「はぐれ猿」だと人から教わり胸がさらなる痛んだ。
それからというものテレビの映像や新聞でお猿さんの話題がのぼる度に、
イモ天で賑わいに転化したあの日の我が夕餉が脳裏をかすめる。
そうして心が折れては、いつもいつも胸の中でお猿さんに詫びるのだった。
とはいえ、サルが芋を取り落とすとはどうしたものだ。
心を痛める第二のわたくしが現われないように、山のお猿さんたちには更なる精進を願いたい。
ひとつ、よろしく。


