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2010年08月29日

虹の国、南アフリカのオリーブオイル(1)


南アフリカとボツワナに出張する機会に恵まれました。せっかくなので、“未知のオリーブオイル”、南アフリカのオイルを仕事の合間に探すことにしました。

その前に、この国、W杯によって、日本人は今までの一生分を上回る、「南アフリカ」という言葉を見聞きし、南アフリカという国の認知度は驚くほどに向上しました。いわゆる“ニューワールド”のワインでは、米国やオーストラリア、チリに続いて南アワインは日本で一定の地位を確立しましたね。まずは、オリーブオイルの話の前に、私が10数年ぶりに訪れた印象と見聞きしたトピックを。

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ケープタウンのステレンボッシュ大学内の教会


<治安とエイズ蔓延対策が急務>
私が前回にこの国を訪れたのは、1996年。悪名高い「アパルトヘイト」が91年に廃止され、自由選挙でアフリカ系住民主体の政権ができてからまだ2年後。かつて先進国並みの町並みを誇っていたヨハネスブルクのダウンタウンから、企業や住居は一気に郊外に流れていきました。私が当時泊まった郊外のホテルですら、周りには失業者でブラブラしているアフリカ系のグループがたむろしており、歩いてふらふらしないようにと駐在員から釘をさされました(とはいっても、若い私は好奇心に駆られて散歩を試みましたが、その集団を突破できずに左に左に曲がってしまうため、ホテルがあるブロックを出られませんでした・・・)。

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マンデラさんはご存命ですが既に銅像が(ヨハネスブルクのサントン地区)



当時、私と同期の駐在員はまだ着任したばかりで、私がソウェト(アフリカ系住民の南西居住区のこと。アパルトヘイト政策で迫害されたアフリカ系住民の象徴の地)に行きたいとか、マンデラの家に行きたいとか、ダウンタウンの「トップ・オブ・ザ・ワールド」(旧カールトンホテルの展望台)に行きたいっていうわがままを嫌々聞いてくれました。ケープタウンでは、あるホテルの入り口に人が集まっていたため、「誰か来るの?」と聞いたところ、「大統領が来る」と。そのまま待っていたら1メートルもない至近距離でネルソン・マンデラ大統領を見ることができました。こんな話を南アの人々に話すと羨ましがられます。今や、マンデラ元大統領を見ることは滅多に叶わないそうです。

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マンデラ・スクエアのカフェでくつろぐ人々


10数年経って南アはどう変わったのか。オリーブオイルとともに私の関心の一つでありました。

まずは“治安”。あいかわらず世界で最も危険な国であるという不名誉なレッテルは貼られたまま。ヨハネスブルクは、バグダッド、カラカス(ベネズエラ)、ニューオーリンズとともに、世界で最も危険な都市でしょう。私はあるミッションを持って昨年、バグダッドに出張しました。そこではセキュリティ会社の傭兵が私を守ってくれました。一人は南ア出身の白人(いわゆるオランダ系のアフリカーンス)でした。彼に、世界で一番危ない都市はどこだと思う?って聞いたところ、間断なく彼は「ヨハネスブルク」と答えました。

それから“エイズの蔓延”。国民の5人に1人はHIV感染者です。80年代に、処女とコンドームなしで性交すれば完治するといった迷信が流行ったほか、21世紀に入ってからはメイル・レイプ(逆レイプ)事件が多発。それから、今回の出張で聞いた話では、成長する南ア経済を当て込んで、隣国のジンバブエから出稼ぎが流入し、そこに娼婦が介在して蔓延させてしまう現象。そして、これも経済成長の裏返しになりますが、陸路で国境を越える際にはへたをすれば1週間も留め置きになるそうです。長距離トラックの運転手が娼婦の誘いに乗り、その後蔓延させてしまう現象が問題になっているようです。

<美食家注目のグルメエリア>
ここまで陰の部分ばかり書いてしまいましたが、光のあたる部分も。ヨハネスブルクから飛行機で2時間、喜望峰で有名なウェスタン・ケープ州は、これから日本社会の高齢化が進む中で、長期滞在する観光地としてかなりの可能性があるでしょう。治安も問題がありません。ワイン・ランド(注)の風景は世界でも有数の息を呑む美しさ。欧州とアフリカが融合した非日常が存在する夢の地です。

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上空からケープタウンを見る


地中海性気候のため空気は乾燥して澄んでおり、日本人にはとても快適。独特のテロワールから生み出されるワインはおいしく非常に安価です。レストラン、ロッジ、ショップが一体になったワイナリーがあちらこちらに散在しています。出発前に調べたところ、ウェスタン・ケープへのツアーはまだ少なく、しかもそこそこのところに泊まって100〜120万円が相場のようですが、お金と時間を持った団塊の世代をターゲットとしたビジネスは十分に成立するでしょう。

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快晴・乾燥・快適


(注)ワイナリーが集中する、西ケープ州のステレンボッシュ、パール、フランシュフック、サマーセット・ウェスト、ウェリントンの5地域を総称して「ワイン・ランド」と呼びます。

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毎年、イギリスのレストラン専門誌『レストランマガジン』が、「世界のベストレストラン50」(http://www.theworlds50best.com/)を発表しているのをご存知でしょうか。ミネラルウォーターでおなじみ、イタリアのサンペレグリノ社が後援するこのランキングは、有名シェフや評論家、ジャーナリストらアカデミーメンバー約800人が選ぶランキングです。ミシュランの星の数、あるいはそれ以上に、世界中のシェフたちの憧れになっていると聞きます。ここに、南アフリカのレストランは日本、オランダ、スウェーデンらと並んで2店がランクイン。コンスタンシア地区の「ラ・コロンブ」は12位と、ニューヨークのLe Bernardin(ル・ベルナルダン)や、日本でも最近復活したPierre Gagnaire(ピエール・ガニェール)を上回る活躍。 31位にもフランシュフック地区の「ル・カルティエ・フランセ」がランクイン。ウェスタン・ケープ州は、美食家も注目する一大グルメエリアであるとともに、欧米セレブのリゾートでもあるのです。今回、ケープタウンに逗留するということで、ラ・コロンブに予約を試みましたが、運悪く改装中(涙)。

http://www.theworlds50best.com/

12位 La Colombe(ラ・コロンブ)(前年比26ポイントアップ)
31位 Le Quartier Francais(ル・カルティエ・フランセ)(前年比6ポイントアップ)

次回は私が南アで出会ったオリーブオイルについて書きたいと思います。

(続く)



posted by Mark at 21:21| Comment(0) | オリーブオイル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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