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2010年09月18日

虹の国、南アフリカのオリーブオイル(3)


出張やプライベートで海外に出たとき、その都市がどこの文化の影響を受けているのかを恐る恐る探っていくのも、私の旅先での楽しみの一つです。幅をきかせているのはCNNとBBCのどっち?外食チェーン店で目立つのは?街中で走っている車は?周りの人たちは水を何と言って注文してる?本屋で売っている本はどこの国の本?ドライバーが吸っているタバコは?…などなど。

<家庭の食卓にはオリーブオイル>
緊張しつつも興奮を抑えきれない、この一連の作業が終わると、ようやく心は落ち着きを取り戻します。南アが旧宗主国のイギリスの影響を社会的にもビジネスでも強く受けているのは明らかでした。延々と続くクリケットの中継、街中の会話に耳を傾けると、話題はラグビーの3カ国対抗で、スプリングボクス(南ア代表)がオールブラックス(ニュージーランド代表)に「連敗」した戦犯探し。地方に行くとCNNが見れない。サッカー日本代表の活躍への賛辞――など、まさにイギリス文化圏にありました。

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ステレンボッシュでの昼食(ランチ・プラター)


そんな南ア社会の家庭の「食卓」を見てみたい。南アは、気候が地中海性気候なのだから「地中海型食生活」をしているのか、あるいは英国文化圏ゆえに、世界的に評判の芳しくない英国料理の影響を受けているのか。オリーブオイルソムリエとして、そしてフードアナリストとしてもワクワクするところです。

そんななか、思わぬ成り行きで、あるワイナリーのオーナーのご家庭にお邪魔し、昼食をしながら仕事の話をしようということになりました。急いでお贈りするワインを調達して、食卓に案内されました。ありました!食卓にオリーブオイル2種類とテーブルオリーブ。白・赤バルサミコ酢。同居されている娘さんの話では、「大抵の家の食卓にはオリーブオイルとバルサミコ酢かワインビネガーがある。私はその日の気分でオイルだけ使ったり、混ぜたりする」。

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食卓にはオリーブオイル、バルサミコ酢が常備


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サラダはTokaraのミッションでいただきました


南ア全土で「地中海型食生活」をしているわけではありません。少なくとも、ケープタウンがある西ケープ州の白人系社会では「地中海型食生活」が実践されているようです。一方、アフリカ系のコミュニティでは、トウモロコシ粉(メイズ)をお湯で溶いた「パップ」を主食に、野菜、果物の皮をチリペッパーで煮込んだり、和え物にした「チャカラカ」と呼ばれる伝統食が根付いているといいます。

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ステレンボッシュ中心部


<立派なオリーブ製品専門店>
さて前回の書き込み「その2」で、南アオリーブオイル協会のスタッフと会えなかったため、サンプル収集に郊外のショッピングモールに向かうことになった、と書きました。そこは最近日本にもよくある、郊外の大型ショッピングモールのようなつくりで、数階にわたって小売店舗とスーパーが入居している利便性の高い、清掃も行き届いた立派なところでした。駐在員も「行ったことがない」ということで緊張していましたが、庶民のためのモールという印象で、無事にターゲットの店を発見し、店員にあれこれ聞きながらサンプルを購入しました。

ヨハネスブルクの一般のスーパーでは、そのPB商品、イタリア、スペインのマス・プロダクションの製品、そして一部南アのコマーシャル・クラスの製品が並んでいるだけ。私が行った専門店「Tapanade Olive Shop」(http://www.tapenade.co.za/)は南ア製品だけを扱うお店で、コマーシャル・クラス、ブティック・クラスのオイルはもちろん、テーブルオリーブや美容製品、料理用品、レシピ本まで置いてある本格的なところ。お店の写真は治安上、撮るなといわれたため撮っていませんが、ウェブサイトをご覧いただければお分かりになるように、小奇麗で清潔なお店です。イベントなんかもやっているみたいですし。

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南アの一般的なスーパー(ヨハネスブルクのサントン地区)


そして先日、現地から送ったサンプルが到着!梱包にかなり気をつかったため、瓶の破損もなく、輸送時に抜き取られた様子もありませんでした。入手したオリーブオイルは9種類。面会したWillow CreekのDirectors' Reserve Extra Virgin Olive Oilをはじめとして、Tapanade Olive Shopで売れ筋、お勧め、有名なサプライヤーと言われたものを購入しました。

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サンプル到着!


〔購入したサンプル一覧〕
Willow Creek Directors' Reserve Extra Virgin Olive Oil(Willow Creek)
Morgenster Cold Extracted Extra Virgin Olive Oil(Morgenster Estate)
The Olive Shed Leccino 2009(TOKARA – THE OLIVE SHED –)
The Olive Shed Mission 2009(TOKARA – THE OLIVE SHED –)
Kloovenburg Cold Extracted Extra Virgin Olive Oil(Kloovenburg)
Olyfberg Extra Virgin Olive Oil Cold Pressed(El Olivar)
Franschhoek Olive Oil Company(Auberge Clermont)
Olyven Houdt Extra Virgin Olive Oil(Olyven Houdt Olive Farm)
Mont du Toit Extra Virgin Olive Oil(Mont du Toit Kelder)

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Kloovenburg


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Mont du Toit


写真でご紹介するのは入手したサンプルの一部です。先日、ようやくデータなどの整理が終わりました。2本ずつ買ってきたうちの1本はソムリエ協会に寄付します。

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ステレンボッシュのカフェ


<将来は影響力ある生産国に?>
出張の機会もなかなかない南ア。もっとオリーブオイル産業の全体像を掴みたかったな、もっと関係者に話を聞きたかったなと後悔は尽きません。出張目的がオリーブオイルの調査ではなかったので仕方ないですが。おおよそのまとめをするとこんな感じかなと思います。関連のウェブは相当見つけましたので、丹念に読んでいけばアウトラインはつかめるでしょう。

○ 南アのオリーブオイルの生産量は1,000トン強、テーブルオリーブは3,000トン(WESGRO:The Western Cape Investment And Trade Promotion Agency)。
○ 年間30万本のペースで苗が植えられている(同)。
○ オリーブオイル農園は見た目にも増えている(駐在員)。
○ 国内市場、欧州への輸出で利益を上げているため、極東への輸出には強い関心がない(駐在員)。
○ クオリティのレベルは高い。パッケージにもコストをかけており、日本市場への参入はパートナー次第で十分可能。ワイン同様、輸送上のアドバンテージもあり。

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自分へのお土産:Tokara Premium EVOO 2009


こんなペースで苗が育って実を結べば、中堅生産国の仲間入りをする日も近いかもしれませんね。

何年も口説いているのになかなかFOODEXに出てくれない南アのオリーブオイルのサプライヤー。いつしか日本市場への華麗なデビューを期待したいところです。

(おわり)



posted by Mark at 16:25| Comment(0) | オリーブオイル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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