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2013年01月29日

ウニクレソン


決算期のいま半死半生、気息奄奄としている。
そこへウニ漁に身を置く知人たちが陣中見舞いに来てくれた。
あ〜りがたや〜 ありがたや♪〜
出迎えのあいさつは丁重に。
手みやげに馳せるこちらの胸内を悟られぬように慎重に。
そして、おもむろに手提げ袋に目をおとしながらさりげなく。
の、はずだったにも拘わらずおもわず頬がゆるみ喉が鳴ってしまった。

それもそのはず、なんとウニの容量が箱板ではなくアルミ製の弁当箱だったのだ。
わたくしは欣喜雀躍する気持ちを読まれまいと必死に取り繕ったが、
このような時ほど相手と目と目が合ってバツが悪い思いをするものだ。
しかしできる女は、緩んだ頬をすかさず優雅な微笑みに変え
その場を悠然と乗り切ることができるのであった。

さて前項で述べたようにウニは大量だ。
おまけに雪駄並みの粒ぞろい。
それはあたかも黄金の海はよう〜、海はよう〜♪である。

折しも夕餉の時刻が近づいたのでウニ丼などいかがかな、と一応、振ってみる。
この事態に於いてだいたい一般人というものは、
重い腰を上げ居住まいを正して「オイトマつかまつる」とかなんとか述べながら
長居を詫びるものだ。
ところが、つわものたちはそんじょそこらの人たちとは次元が違う。
彼らは合唱するかのように
「生ウニは食べ飽きたんで違うもんがいいのう。」と、のたもうたのだった。
キミたちは帰らんのかね。

仕方がないので「ウニクレソンはどうかね」と再提案してみる。
すると今度は、おっさんのツボに直球で入ったようで、
おおっっ、とか、そりゃなんじゃ、もんじゃ、と、どよめきが上がったのだった。
この料理はウニとクレソンに醤油をちょこっと落してソテーしたものだ。
ステーキの付け合わせのクレソンとウニとのミスマッチさプラス、
美味しさと簡単なレシピとが大受けで
広島のどちらかのお店で好評を博している、といつだったかテレビで放映していた。

ではクレソンの調達に参ろう。
げげげ、げげげ。
粉雪舞う中を、のけぞるおいさんたちを引き連れ、
近隣の畑へと向かいて川に下りる。あはは、もちろんツワモノたちが。
首に手ぬぐい、長ぐつ姿。
鎌を片手の出で立ちから察すれば、
ここはクレソンを「刈り取る」の形容の方が適切であるに違いない。
わたくしはといえば土手に立ち、
あそこ、ここ、と、おっさんたちにクレソン収穫の指導に忙しい。

ところで繁殖力旺盛なクレソンは春になると白のかわいい花をつけるので、
お色気のない今時期が食べごろとなる。
鼻孔に抜けるピリッとした辛味感が爽快な野菜だ。
聞くところによれば明治の初めに在留外国人用の野菜として渡来し、
レストラン精養軒さんの料理に使われた茎が
不忍池に流れ込んで野生化したという説があるそうだ。
それが全国津々浦々に拡がったのだろうかねぇ。

ヨーロッパ原産のアブラナ科の植物にして、
ビタミンCのほかベーターカロチンにミネラルやカルシウム、
鉄が豊富で緑色のきれいなクレソン。

かたやビタミンB1やB2、グルタミン酸に血液をサラサラにする
EPA(エイコサペンタエン酸)が多く含まれる
消化吸収の良い黄金色のウニ。
これら強力コンビにいま出回る初搾りのオリーブオイルの参戦となれば、
これは味覚、滋養や配色においても最強に違いない。

さぁて、もうふた月もすると水はゆるみ川面は、
クレソンにおおわれて水底すら見えなくなる。
冬きたりなば 春とおからじ
イギリスの詩人、シェリーの「西風に寄せる歌」にある一節に寄せて、
本年もへこたれまい。







posted by イイジオリーブ at 16:43| Comment(0) | レシピ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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