ソムリエ講座2期でご一緒したみなさん、『オリーブ2木の会』のブログが出来ました。
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2012年07月31日

グリーンのカーテン


窓越しにしつらえたキュウリのカーテンに、日ごと2〜3本の収穫物で献立に重宝している。
例年、作付け処は畑が決まりだが今夏は、趣を変えて大型プランターに仕立てたものをガラス窓の足下に置いてみた。

しばらくするとキュウリのツルが麻ひもネットにうまくからまって、
今では立ち位置目線のすぐ手の届く高さに悠々として実が下がっている。
そのなかを明るいきいろを呈した星型のキュウリの花が朝露をまとう姿は優雅だ。
かの繊細な光景や鮮度を表す突出したトゲトゲの巧妙な造形を愛でていると、
あまりにも神秘的でキュウリであってわたくし達が口にするキュウリではないように思えて来る。
普段、何気なく食する野菜を崇めたくなる瞬間、
それは神さまの食べ物となっているのではないだろうか。

さて、脇に寄せ植えをしているインゲンはキュウリの成長促進効果、
バジルはその防虫対策とおとなりさんからご指導の
コンパニオンプランツが功を奏し今のところは病気知らずだ。

肥料はオリーブと同様の剪定枝葉の堆肥のみで賄っている。
ゆえに市販のモノと比べると我が家のはふくよかさはなく筋骨キュウリだ。
そのいつぶつが風に揺られてぶうらぶらの大胆な絵図等は、
残念ながらお洒落なハーブガーデンの妙味など皆無ときている。

ところで先だって、坪数は小さいが雑草だけは大型の農園並みに茂っている
我がオリーブ畑の草刈りを友人が実行してくれた。
完璧なすっきり感だ。
タヌキやマムシの居場所がないのが気の毒だね、
と辺りを眺め回していると電動草刈り機の餌食となった成長期段階のオリーブ数種が
無残な姿で目に飛び込んできた。

ああ、えらいこっちゃ、えらいこっちゃ。
ひどく騒いでいたら「なんでオリーブの木に目印の棒を立てとかないんだよ」と逆に叱られた。
それもそうだ。

友人の画竜点睛を欠く仕事ぶりは相変わらずだが実は大いなる篤志家なので許す。
それにわたくしは頭にはきても腹はたてたりなどしないのだ。




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2012年07月25日

悠々とした山状態。


なにやら褐色系の甲羅肌。
今朝、こんな風体のほんの小さな虫が台所の床でうごめいているのを見つけた。
かのオリーブアナアキゾウムシの赤子と判明したのは、
まん丸の目玉の相中から小さいながらも突出した吸い口を、
天眼鏡を持ちだして確認した時であった。

なにぶんわたくしは目が悪い。
それにも況して庭のオリーブの木にゾウムシを見るなら納得も、
家の中にゾウムシが居るなど予想だにしない。
しかも成虫ではなくほんのミドリゴだ。

それゆえ、新種大型版のイエダ二では、と思ったのだった。
丁度、ダスキンさんのリーフレットに掲載のイエダ二の絵図に、
すがた恰好が良く似ていたのだよ。
瞬間、「新発見」という言葉が頭を過ぎった。

イエダ二が特化した昆虫だとすると世界最大のドキュメンタリーチャンネルの
ディスカバリー局が興味を示して、
「日本オリーブオイルソムリエ協会のソムリエ・巨大イエダ二の発見の巻」なんてことも。
あるいは生物の命名に際して発見者の名前くらいは織り込まれるに違いない。

そうなれば話題が害虫とはいえ、「イエダ二とはなんぞや」と名を打って、
協会のユニーク文化講座と肩を並べるレクチャーにまで昇華されていくだろう。
なんという偉業であろうか。
想像とはいえこころが踊る。

話の内容が虫だけに要がすっかり飛んでしまったが、
問題とするところはゾウムシの赤ちゃんが何ゆえ家の中に潜んでいたかである。
そこでしばし考えて答えは出た。

それは「梅雨で庭のオリーブの木に住み着いていたゾウムシが
木造住宅の我が家にわんさと避難してきた」
「そこで時間を持て余しイチャイチしているうちに、
今回の赤ちゃんゾウムシのお出ましとなった」という訳だ。

話を聞いて、
なんだよ、ゾウムシのできちゃった婚かい、おかしなことをいうねぇ、と友人が笑った。
しかし、世間は各界で仰天するような事やお粗末なことがまかり通っているではないか。
自然界とてあなどれないだろう。

さて件のオリーブアナアキゾウムシは、
ご周知のとおりオリーブの幹に卵を産みつけては遊び回る甲斐性なしの輩くんだ。
事が済んでしばらくすると樹皮下では卵からかえった幼虫が
樹の養分を吸液しながら美形の若木を徐々に婆さんにしてしまうのだよ。
ああ、他人事じゃない気がするではないか。

想い起すも今年の5月。
わたくしの笑顔のような陽気の下、オリーブ樹皮に異変を見た。
おもむろにその辺りを削ってみると、なんと、なんと、
さなぎから孵化する最中の者、数匹を発見したのだった。
いきなり捜査のためにそれらの星はうろたえたようだったが
すかさず実行犯で御用とした。

さて、昆虫に詳しい知人いわく、
日本産ゾウムシは千種以上も存在するそうだ。ほんまかいな。
山育ちのわたくしにとって昆虫は、
子どもの頃の良き遊び相手だっただけに複雑な心境も、
オリーブ栽培家のみならず薔薇にはバラゾウムシ、バナナゾウムシ、クリゾウムシと
それぞれの生産者にとって由々しき問題を起こす当事者なのだ。
その本人がなにゆえ家の中で右往左往していたんだろうね。
未だ謎だ。

で、その防除法はというと自然栽培なので木の見守り番以外、
画期的な対策をわたくしは知らない。
ゆえに造園業のおとなりさんから分けていただく剪定枝葉チップスの堆肥を
わがオリーブ畑の土壌に漉き込んでいる次第だ。
周りからは笑われているが
ゾウムシやハマキムシに恫喝されても悠然と構える樹木。
それを育て持つ免疫力の高い土壌。
自分の中ではそんな悠々とした自然の山状態を維持しているつもりでいる。

posted by イイジオリーブ at 21:21| Comment(0) | オリーブアナアキゾウムシの赤ちゃん | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年06月30日

映画を観る


浴場をテーマにしたヤマザキマリさんの人気漫画「テルマエ・ロマエ」の劇場版を観た。
テルマエ・ロマエとは「ローマの浴場」というラテン語なのだそうだ。
実は若かりし頃、所属していた劇団の同期生であった友人がテルマエに出るらしい、
と人づてに聞いていたのだった。
それからふた月目の今日、ようやくその機会に恵まれた。
それだけに自分が映し出されるかのような高揚感。ドキンドキン⇒心拍音

さて、時は古代ローマ帝国。
とくれば食用や儀式、浴場、薬効目的の他にも燃料などなど、
オリーブオイルに密着した当時の生活全般が
スクリーンに映し出されるやもしれず、、、とか。
ついでにオリーブを搾油する大きな石臼がゴロン、ゴロンと回る図も・・・なども。
オリーブに馳せる想像は果てしない。

登場人物に主演の阿部寛さん扮する古代ローマ人は生真面目な浴場設計技師のルシウス。
彼は風呂好きなローマの民衆のためにより良い浴場を作りたいと願い、
その情熱と苦悩を精進させるべく静寂を求め水中に身をかがめる。
その時、目の前に大きな渦が現れその水流にもまれるうちに、
古代ローマと現代日本の浴場とをタイムワープできるようになるのだった。

ところでその昔、友人とわたくしは赤テントや黒テントなど
アングラ四天王といわれた芝居に魅了されていた者同士、上京を夢見ていた。
しかし、何につけても東京の価値観が優先される事へ、
苛立ちを覚え始めた当方と、かたや江戸へのぼった友人。
それ以降、音信不通である。
その彼女が陽のあたる立場に上り詰めたのだと思うと目がしらが熱くなった。

さ、さ、いよ、いよ、開始時刻だ。
大スクリーンに釘付けで観入るわたくし。
日本人男優がローマ人になるのも悪くはないと感じているうちに、
浴場では古代ローマ版・なかやまきんにく君が体に何かを塗っている模様だ。

それからおもむろに垢取り器で腕を擦っているところは、
たぶん、オリーブオイルで肌がやわらかくなり浮きあがった汚れを
かすり取っているのだろうと察した。
映画の荒唐無稽な展開に可笑しくて笑ったものの、
それはわたくしだけであった。
映画館内の民衆よ、何ゆえ声を出して笑わぬのだ。

中盤、原作とは違う展開も我が国の公衆浴場にある技術や
日本独自の癒しのしつらえを過去に戻り再現させて・・・というあたりに
ヤマザキマリさんの発想点の根源を探りたくなる思いに駆られた。
そして118分、映画はつつがなく終わり友の姿は最後まで見あたらなかった。
きっと旧友は阿部寛さんの見事な肉体美に見とれるあまり湯あたりを起こし、
女史風呂の湯船で溺れてしまっていたに違いない。

遠いむかし、
天才ピアニスト・グレン・グル―ドの音色の素晴らしさを教えてくれたI子さん。
奇しくも今年はグルード氏の生誕80年・没後30年だ。
これの何かの縁というものだよね。
あなたにもう一度、お会いしたい。



posted by イイジオリーブ at 17:21| Comment(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年06月22日

ニワトコでモグラ対策。


いよいよ田植えだ。
先月より近隣のあぜ周りは草刈りなど稲作の段取りが始まっていたのだが、
その作業が進むにつれ何故だか精気にかげりが見えていた我が家のニワトコ。
それがとうとう力尽きてしまった。
どうやら原因は田んぼからうちへと緊急移動してきたモグラ君たちにあるようだ。
裏庭の地面のいたるところにモグラの進行通路と思しき道筋が盛り上がり、
その本線と支線とがニワトコの根元辺りで交差しているのが動かぬ証拠というもの。
とはいえ相手はモグラだけにお先はまっ暗だ。

ところでニワトコの葉や茎は乾燥させるとお茶や入浴剤になり
むくみや湿疹かぶれなどの漢方薬となる。
しかしニワトコの生木には一種独特の臭いがあるのだ。
それは丁度、青い実を染物に使うクサギの葉の香りに似ていると思うのはわたくしだけであろうか。
クサギは文字通り臭木だ
近くの山に分け入るとあちこちに自生しているクサギは、
スカンクと同じメルカプタンという成分を持つといわれる
ヘクソカズラの臭いにどこかしら似ているのだ。
おほほほ。
これまたそのように感じるのはおイモさんが好物だからであろうか。
ニワトコの根部分のそんな妙な臭いをモグラが嫌うらしい、という話を
小耳にはさみオリーブの木のモグラ対策のために植えたのだった。

ところでオリーブオイルソムリエ協会でのテースティングの際、
オイル評価表の嗅覚・味覚の欄にバナナやリンゴと肩を並べたニワトコの4文字が
いきなり目に飛び込んできて、あらま、と固まったことがある。

実はニワトコさんにはクソノキという型破りなあだ名がある。
そのクソノキが香しき果物と名を連ねている事に仰天したわたくしだった。
そこで、おもむろにみなさんの表情をうかがってみたのだが、
一同、まことに真剣な表情でテイスタティーング中であったことは申し上げるまでもない。

その後、ニワトコには芳香性のあるエルダーと称した西洋ニワトコ=エルダーが仲間内にあるということ。
そしてテースティングスケールにあがるニワトコが拙宅の庭でくつろぐクソノキではなく
外国のエルダーだと知ったのはそれから間もなくの事だ。
その時、大いに納得しこころから安堵しながらも浅学な自分を省みた。

さて、我が家のニワトコは「ニワト子ちゃん」とチャンづけで
オリーブの木と同じくいつも語りかけてきた。
それが功を奏して真っ赤な実をつけるまでに成長してくれたが、
やや、可愛がりすぎてモグラ対策の任務を忘れ惚けたのかもしれない。
お別れにエルヴィス・コステロの「She」を流しててあげよう。

posted by イイジオリーブ at 01:29| Comment(0) | ニワトコ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年05月31日

スイカズラの花茶。


目下、垣根に絡まるスイカズラの花摘みに追われている。
花摘みというと若き乙女の登場となるが、然もあらん。

ところでスイカズラの芳香に似たジャスミンや
ユリ、トロピカルフルーツなどに共通する甘くて良い香りの成分が、
実はある意味、驚愕的でトホホな科学成分のスカトールである事は知る人ぞ知る話である。
この辺りをゆっくりとお話したいが、
内容に生理学的濃度の高い事情が含まれているために割愛させていただく。
以降、香気ワールドにご興味のある方は、外埼肇一先生著『「臭い」と「香り」の正体』で、
その深淵をのぞいていただきたい。

さて周辺の山では今、スイカズラが美しき花とかぐわしい香りで人々を魅惑してやまない。
そのスイカズラの花をツボミ状態で乾燥させたものを漢方では金銀花。
また秋口に刈り取った葉と茎を刻んで干したものは忍冬と呼び煎じてお茶としている。
それぞれほうじ茶を薄くしたような色合いだ。
花の香りのイメージからほど遠い乾燥系味わいの金銀花茶には、
ジャスミン茶を少し混ぜてスイカズラの面目を少しは保ってあげたいと思う。
効能は利尿、風邪による発熱抑制や、口内炎や神経痛、皮膚痛などの改善、
またサポニンによる動脈硬化、高血圧、肥満の予防とフラボノイドによる抗ガン作用。
他にも様々な病に効くとあって大いなる万能薬なのだ。

おっとっと。
身近すぎて忘れていたものに老化防止の活性酸素除去作用など
スイカズラの効能は枚挙にいとまがない。

そんなスイカズラに魅了された東京某所のセレブなご婦人が、
今夏もわたくしの手作り花茶を今か今かと待ちわびておられる。
それがあまりにも性急なのでその訳をお尋ねしたところ、
な、なんと、なんと、ご夫人はきっぱりと「わたくしは大痔主」と仰せであった。
さすがはセレブ、モノの言い方が潔い。
すなわち、殺菌作用の金銀花風呂でお腰の温シップというところだろう。
まさに口に良し下によし、万能茶バンザイである。
かくてわたくしは薬草茶効能手帳に「スイカズラ、痔にもよし」と太文字で書き加えた。

それからというものわたくしのツボミ採り作業はますます加速。
しかし、それにはひとつ問題がある。
それは採取時間だ。
香りの女王であるジャスミンの花摘みは、
その強い香りを蓄える開花前の夜明けに行うのに対しスイカズラの開花は夕方だ。
当然、花摘み実行委員であるわたくしの活動は開花前の真昼となる。

嗚呼、日焼け。
そう、わたくしの顔肌は昔から紫外線を浴びると色素が肌の奥に沁み、
頬に垢ぬけない表情がそのまま残る田舎者タイプだ。

そんなわたくしの重要課題はセレブリティー東京から振り込まれる
スイカズラの花茶代金の多寡ではなく、
オリーブオイルソムリエとしてのエスプリでもなく、
ただ、ただ、これ以上、お天道様に肌をさらしたくないということなのだ。

などと悔やんでいたらこの一年、はやくも半分に届いて梅雨時節と対峙の今日。
昨年はオリーブの花時に大雨続きで受粉ままならずであったが本年はそれを免れた。
世の中の事を含めて穏やかな後半を祈りたい。




posted by イイジオリーブ at 22:07| Comment(0) | スイカズラ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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